不妊治療において、病院選びは今後の治療の行方を左右する最も大事なキーポイントと言っても過言ではありません。
例えばレストランを選ぶときにネットで口コミを見て良さそうだと思って行ってみたけど大したことなかった…なんて経験ありませんか?
病院も同じで、ただ人気があるとか何となく良さそうだけで選んでは、必ずしも自分にあった所であるかどうかは分かりません。
ではどのように病院を選べばよいのでしょうか。
Contents
不妊治療の病院選びで失敗しない3つのポイント
まずは、不妊治療の病院選びの際に注目するべき3つのポイントを紹介します。
3つのポイントというのは下に列挙したものです。
- 自分が望む治療を選択出来る病院を選ぶ
- 長期に渡って通う事を考えて選ぶ
- 情報をオープンにしている病院を選ぶ
ここからこの3つのポイントについてそれぞれ詳しく解説をしていきます。
自分が望む治療を選択出来る病院を選ぶ
「不妊治療をしてくれる病院」と一言で言ってもそれぞれの専門とする分野は幅広く、自分が望む治療をしてもらえる病院を選ばないと、後で後悔することになります。
よくこんな事を言う人がいます。
近いのは確かに便利で通いやすいかもしれませんが、この病院でどんな治療が出来るかちゃんと下調べしているでしょうか?
病院によっては初歩的なタイミング治療は行っているけど、体外受精は出来ません。紹介状を書くので国立病院へ、なんて所もあります。
「私は体外受精なんてしないと思う。」と考えている方もいるかもしれません。
ですが本当に自分の不妊の原因が何なのか、初めはちゃんと分かっていない場合もあります。
実際に体外受精をした方でも最初はまさか自分が体外受精をするなんて夢にも思わなかった。という方もいるのです。
もし自分が高度な医療を必要とした時に、選択出来る病院であるかどうかは選ぶ上で非常に大切なポイントになってきます。
この場合、妊娠、出産した時のメリットだけ考えて、肝心の不妊治療をする事を後回しにしているように感じられます。
昨今、不妊治療患者は軒並み増加傾向にあり、産婦人科医療は〈子どもを産むための施設〉と〈不妊治療に特化した専門施設〉の2極化され、それぞれの分野で専門化の一途を辿っています。
つまり、不妊治療を求めて子どもを産むための病院へ行っても、専門化しているとは言えないので満足のいく治療が受けられるか分からない。という事です。
不妊治療と妊娠、出産は同じ線の上にあるようですが、今はそれぞれ受け持つ場所があって分担して医療を提供していると考えた方がいいようです。
長期に渡って通う事を考えて選ぶ
風邪を引いたら、診察して薬を処方してもらえば良くなります。
しかし、不妊治療はなかなかそうはいかないもの。いつ妊娠して卒業出来るかは誰にも分かりません。
もちろん治療を始めてすぐ妊娠する方もおられますが、そうでない方の方が多いのが今の不妊治療の実態でもあります。
では長期的に見てどんな病院を選べば良いのでしょうか。
まずは「自分の生活圏内で通いやすい場所であるかどうか」です。
いくら実績のある病院で魅力があったとしても行くだけで2~3時間もかかってしまうような所では、初めは無理をして通えたとしても治療に行き詰まったり落ち込んだ時に、通いづらいのは大きなハードルとなってきます。
お金も時間も有り余っている人なら話は別ですが、仕事を持っていたり今の自分の生活を出来るだけ維持しながら不妊治療を行おうというのであれば、治療と移動時間も含め3時間以内くらいの場所の病院を選ぶのが良いと思います。
もし、どうしても遠い場所にしかないのであれば、予約システムが充実していて時間通りに診察出来る所や、仕事帰りの遅い時間でも対応してくれる所などを重視して選ぶと良いでしょう。
情報をオープンにしている病院を選ぶ
病院の受付に行くと、様々な冊子やポスターなどで情報を得る事が出来ますよね。
このような情報を患者に開示しているかどうかというのも選ぶ上では重要なチェックポイントになります。
例えば病院紹介のパンフレット、説明会の案内などは、ここの病院がどんな治療に力を入れているのかが分かります。
また、ネットで病院の評判を調べたアンケートの結果を見ればでは、患者の年齢層や治療期間、満足度などを知る事が出来ます。
他には、患者にとって有益な情報だけでなく「お子様連れは原則禁止」や「混み合っている時間帯の待ち状況」など不利益な情報も積極的に開示していれば、病院側が本当に患者の立場に立って知らせている事がよく分かります。
患者が自由に情報を得られる病院を選ぼう
逆に「待合室が殺風景で、入っただけではどんな病院なのかよく分からない」「診察している医師の情報が少ない」などの病院では良い病院でない可能性があります。
いくら腕の良い医師がいたとしても、治療の途中で聞いてみたいことがあっても聞きにくい雰囲気であったりすると不妊治療の際のストレスになります。
細かいことだと思うかもしれませんが、不妊治療が長引くといろいろと不安に思うことが増えますし、病院との対話不足は治療の妨げになる可能性もあります。
病院側にとってあまり聞いて欲しくないことには答えないなど、患者にとって知り情報を得られない状況になるかも知れません。
信頼関係を築ける場所
不妊治療は長期に渡ることも多く、その中で患者と医師の信頼関係がとても重要になってきます。
治療が上手くいかなかった時に「この先生大丈夫?」と医師を疑うような関係では、医師もあなたもお互いに不信感を持ってしまい、良い治療が受けられるとは言えませんね。
正しい情報を知り、自分でこんな治療がしたいと医師に伝える事が出来る。
少しでも早く妊娠したいと思う患者にとって、こういう環境で治療が出来るのが一番の早道であり、信頼を得られる努力をしている病院こそ良い関係を築ける場所であると言えるでしょう。
まとめ
不妊治療をこれからしようと考えて右も左も分からない中で病院を決めるのは簡単ではありませんよね。
ですが未来の我が子に会える日を委ねる病院を真剣に選ぶのは大事な事であり、選ぶ権利は他でもない自分自身にあります。
誰かにお任せするのではなく納得のいく病院が見つかるまで努力をして欲しいと思います。
今はネット社会ですぐいろいろな病院を検索すれば出てきますが、電話などで問い合わせをしたり実際に足を運んでみると病院の雰囲気などもよく分かるので、まずは自分で行動を起こすこと。
これが結果的に「この病院にして良かった」と思える根拠になるのだと私は思います。
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